【最新版】AI OCRの活用事例17選を業務別にご紹介|業務効率化やDX推進に

AI OCRは、請求書や申込書、FAX、手書き帳票などをデータ化し、入力業務の負荷を下げる手段として使われています。

ただし、導入を検討する段階では、「実際にどんな業務で使われているのか」「手書きや非定型帳票でも役立つのか」「RPAと組み合わせると何が変わるのか」といった点が気になるはずです。

とくに企業や自治体の担当者にとっては、一般論よりも自社に近い業務での具体事例が判断材料になります。

そこでこの記事では、AI OCRの基本やOCRとの違いを整理したうえで、自治体、経理、人事・総務、営業・バックオフィス、製造・物流などの観点から実在組織の活用事例を紹介します。

あわせて、導入メリット・デメリット、費用感、選び方、導入前に確認したい注意点まで整理しますので、AI OCRを自社業務へどう活かせるかを具体的にイメージしたい方はぜひ参考にしてください。

目次

AI OCR活用事例を見る前に知っておきたい基本

AI OCRは、紙やPDFに書かれた文字を読み取り、業務システムで扱えるデータへ変換する技術です。

従来のOCRも文字認識はできますが、AI OCRは機械学習や画像解析を活用することで、手書き文字や帳票ごとのレイアウト差分に対応しやすい点が大きな違いです。

活用が進んでいるのは、請求書処理、申込書入力、自治体の申請受付、FAX受注、日報の電子化など、もともと人手で転記していた業務です。

また、AI OCR単体で読み取るだけでなく、RPAや基幹システム連携まで組み合わせることで、入力から登録までの自動化を狙うケースも少なくありません。

AI OCRとは

AI OCRとは、AI技術を用いて紙文書や画像、PDF内の文字を高精度に読み取り、テキストデータ化するOCRの発展形です。

一般的なOCRは、あらかじめ決まった書式や活字の読み取りを得意とします。

一方でAI OCRは、帳票の傾き補正、項目の自動判別、手書き文字の認識、非定型レイアウトへの対応などを通じて、実務に近い形で使いやすく設計されています。

そのため、単純な文書スキャンではなく、業務で発生する転記・入力・確認の負担をどこまで減らせるかが導入価値になります。

OCRとAI OCRの違い

OCRとAI OCRの違い

OCRとAI OCRの違いは、単に「新しいか古いか」ではありません。

大きな違いは、読み取り対象の幅と、実務で使える精度を出しやすいかどうかにあります。

なお、OCR・AI OCRの機能範囲や読み取り精度は製品によって異なるため、以下は一般的な傾向として整理しています。

従来OCRは、定型帳票や活字のようにルール化しやすい文書に向いています。

一方でAI OCRは、手書き文字、FAXのかすれ、書類ごとの微妙なズレ、準定型・非定型帳票にも対応しやすく、確認・補正を含めた運用に乗せやすいのが特長です。

ただし、どんな帳票でも完全自動で100%正確に読めるわけではありません。

そのため、自社で扱う帳票の種類と、どこまで人手確認を残すかをセットで考えることが重要です。

AI OCRが活用される代表的な書類

AI OCRが活用される代表的な書類

AI OCRは、次のような書類で活用されることが多くあります。

  • 請求書
  • 領収書
  • 申込書
  • 契約関連書類
  • 手書きの申請書
  • FAX受注書
  • 点検票・作業日報
  • アンケート
  • 本人確認書類
  • 通帳や税務帳票

共通するのは、紙やPDFで受け取り、その後にシステムへ転記している点です。

つまり、AI OCRが向いているのは「文字認識そのもの」より、読み取り後に入力・登録・確認が続く業務だと考えると分かりやすいでしょう。

自治体・公共分野でのAI OCR活用事例

板橋区|保育施設入所申請の入力自動化で年間約1,480時間削減見込み

板橋区では、保育施設入所申請などの紙申請書処理にAI OCRを活用しています。

課題は、紙帳票の内容をデジタルデータとして処理・保存する機会が増え、紙からデジタルへの変換作業負荷が大きくなっていたことでした。

日立システムズのAI-OCR LGWAN-ASPサービスを導入し、2023年7月から10課11業務で運用を開始しています。

保育サービス課では、例年約4,000件ある紙の入所申請について、AI OCRとRPAで入力作業の大部分を自動化しました。

公式事例では、年間約1,480時間の作業時間削減見込みが示されています。

長岡市役所|申請書・領収書・医療関係書類の処理を年間約2,000時間短縮

長岡市役所では、申請書、領収書、医療関係書類などの帳票処理にAI OCRを導入しました。

背景には、量は多くなくても毎日繰り返し発生する単純作業に時間がかかっていたことがあります。

導入したのはNaNaTsu AI-OCR with DX Suiteで、RPAとも連携し、庁内の繰り返し帳票処理を自動化しました。

公式情報では、年間約2,000時間の業務時間短縮に成功したとされています。

久慈市|申請書・アンケート入力作業を約8割削減

久慈市では、申請書のシステム投入とアンケート内容のデータ化・集計にAI OCRを導入しました。

職員減少が進む中で、自治体業務の効率化と新しい働き方への対応が必要だったことが背景です。

NTT東日本のAIよみと~るとRPAを組み合わせ、2020年7月から本格運用しています。

公式事例では、月あたり約8割の作業時間削減が確認されています。

福島市|介護保険認定申請書やアンケート集計で高精度読取を実現

福島市では、介護保険認定申請書の入力や各種アンケート集計にAI OCRを活用しています。

大量入力の負荷軽減に加え、既存の他社AI OCRで読み取り精度や処理速度に不満があったことが導入のきっかけでした。

NTT東日本のAIよみと~るを導入し、2019年からトライアルとRPA実証を進めたうえで、2021年4月から本格運用しています。

公式情報では、数字の読み取り精度が非常に高く、導入時点では手直しが発生していないとされています。

大子町役場|自治体帳票の読み取りで住民サービスへ注力できる体制づくりを推進

大子町役場では、自治体帳票の読み取りと業務効率化のためにAI OCRを活用しています。

目的は、帳票処理を省力化し、住民サービスへより注力できる体制を整えることでした。

NTT東日本のAIよみと~るを導入し、文書電子化と業務効率化の一環として運用しています。

公式情報で定量成果は確認できませんが、AI OCRを単なる入力削減で終わらせず、住民対応へ時間を振り向ける発想は自治体業務にも応用しやすい事例です。

金融・保険・税務分野でのAI OCR活用事例

日本生命保険相互会社|新契約申込書処理でコストを約40〜50%削減

日本生命保険相互会社では、金融機関窓口販売商品の新契約申込書類の処理にAI OCRを活用しています。

導入前は、何百枚もの書類を手入力し、さらに目視点検も行う必要があり、繁閑差のある業務運営が課題でした。

同社はAI inside Cubeを採用し、金融法人契約部で新契約処理のデジタル化と自動点検を進めています。

公式事例によると、新契約処理業務にかかるコストを約40〜50%削減しました。

MS&AD事務サービス株式会社|自賠責保険の紙申請処理で年間40,000時間削減

MS&AD事務サービス株式会社では、自賠責保険関連の紙申請書類の入力業務にAI OCRを導入しています。

グループ全体で年間104万件の申請関連業務を紙中心で処理しており、繁忙期には追加人員や残業が発生していました。

DX Suiteを導入し、単にOCRを入れるだけでなく、業務フロー全体を見直したうえで全国から届く書類処理を効率化しています。

公式には、年間40,000時間の削減と、在宅勤務可能な業務プロセスへの再構成が確認できます。

辻・本郷 税理士法人|通帳や手書き帳票の読取で税務業務を効率化

辻・本郷 税理士法人では、帳票類や通帳データ、手書き帳票の読み取りにAI OCRを活用しています。

税務業務では、入力に加えて確認作業がボトルネックになりやすく、データ化の効率向上が課題でした。

NTT東日本のAIよみと~るを用いて、帳票を自動読取し、税務業務全体の処理効率化を進めています。

公式情報で定量成果は明示されていませんが、通帳や手書き帳票も対象にしながら業務効率化を図っている点が参考になります。

営業・バックオフィス業務でのAI OCR活用事例

株式会社メディカル・プリンシプル社|数千枚規模の手書き書類処理に活用

株式会社メディカル・プリンシプル社では、数千枚に及ぶ手書き書類のデータ化にAI OCRを活用しています。

大量の手書き書類処理が業務負荷となっており、効率化と働き方改革の両立が課題でした。

NTT東日本のAIよみと~るを導入し、手書き書類の読取業務を効率化しています。

公式事例では数値成果までは明示されていませんが、手書き帳票を大量に扱う業務でもAI OCRが検討対象になることを示す事例です。

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社|申込書処理を年約300時間削減

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社では、So-net支払い方法登録申込書の基幹システム入力にAI OCRを導入しました。

従来は、申込書到着後に確認・手入力・別担当による修正確認が必要で、最低2人の作業者を要していました。

同社はAI OCRとRPAを組み合わせ、申込書のスキャン、AI OCRへのアップロード、確認修正、CSV出力、基幹システム登録までを自動化しています。

公式情報では、2人作業が1人対応に変わり、年約300時間の稼働削減が確認できます。

シロカ株式会社|FAX/PDF発注書入力で1人あたり約10時間の残業削減

シロカ株式会社では、FAXやメール添付PDFで受領した発注書のシステム入力にAI OCRを使っています。

発注書をすべて手入力していたため、受発注管理チームの残業負荷が大きいことが課題でした。

スマートOCRを導入し、会社名、数量、金額などを読み取ってCSV出力し、システム連携につなげています。

公式事例では、業務効率化によって定時退社が定着し、1人あたり約10時間の残業削減が示されています。

株式会社四電工|積算業務の見積書入力を半分以下に短縮

株式会社四電工では、建築設備工事の積算業務における見積書入力へAI OCRを導入しました。

導入前は、1日の大半を積算データの自社システム入力作業に費やしていたといいます。

スマートOCRで複数メーカーの見積書を文字化し、CSVで自社システムへインポートする運用を構築しました。

公式情報では、入力作業時間が半分以下に短縮されたと確認できます。

株式会社エプコ|月約2万枚のFAX報告書入力で65%削減・処理速度最大12倍

株式会社エプコでは、修理依頼の進捗報告書や完了報告書など、全国から集まるFAX報告書のCRM入力にAI OCRを活用しています。

沖縄オペレーションセンターへ月2万枚近いFAXが集まり、大量入力が大きな負担になっていました。

スマートOCRを導入し、FAX報告書を読み取ってCRMシステムへの入力を効率化しています。

公式事例では、入力時間約65%削減、処理スピード最大12倍という成果が示されています。

製造・物流分野でのAI OCR活用事例

日産自動車株式会社|工場の作業記録やFAX情報のデータ化で工数85%削減

日産自動車株式会社では、工場の作業記録書類、サプライヤFAX、設備マニュアルのデジタル化にAI OCRを活用しています。

作業指示表の入力・登録工数が大きく、入力ミスも発生していたほか、紙マニュアルやFAX情報が分析しにくい状態でした。

同社はDX Suiteを中心に、独自エラーチェックやRPAも組み合わせ、作業記録のデータ化からマスターデータ照合、登録までを自動化しています。

公式事例では、作業記録のデータ化から登録までの工数を85%削減し、社内AI OCRユーザー数も当初比約10倍に増加したとされています。

日本通運株式会社|全国93拠点の日報OCR化で年間6万時間弱を削減

日本通運株式会社では、運転日報やアルバイト勤務日報のデータ化にAI OCRを導入しました。

1拠点あたり毎月平均450件の帳票を手入力でデータ化しており、アウトソーシングでもスピード面に課題がありました。

DX Suiteを全国93拠点へ展開し、日報のデータ化を進めています。

公式情報では、年間で6万時間弱の事務作業削減が確認できます。

太陽油脂株式会社|FAX受注業務で約80時間の工数削減

太陽油脂株式会社では、FAX受注業務の入力効率化にAI OCRを活用しています。

FAX受注の手作業処理に工数がかかっていたことが導入の背景です。

スマートOCRを用いて、受発注担当の入力・確認作業を効率化しました。

公式事例では、約80時間の工数削減に成功したとされています。

株式会社トーモク|段ボール受注のFAX処理で作業時間を約50%削減

株式会社トーモクでは、段ボール製造事業の受注業務におけるFAX書類処理へAI OCRを導入しています。

全国約1万社から年間約60万件、1日約3,000件の受注があり、その多くがFAXで届くため、入力・確認作業の負担が大きい状態でした。

スマートOCRで得意先のFAX発注を読み取り、書類処理の効率化を進めています。

公式情報では、作業時間を約50%削減したことが示されています。

AI OCRとRPA連携でできること

AI OCRは、読み取っただけでは業務改善が限定的になることがあります。

真価が出やすいのは、RPAや業務システム連携まで含めて設計した場合です。

たとえば、次のような流れが考えられます。

  1. 紙やPDFの書類をスキャンする
  2. AI OCRで文字データ化する
  3. 必要な項目を確認・修正する
  4. RPAで基幹システムや業務システムへ登録する
  5. 承認依頼や通知まで自動化する

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社の事例では、申込書をスキャンし、RPAでAI OCRへアップロードし、確認修正後にCSV出力して基幹システム登録までつなげています。

板橋区や長岡市役所のように、自治体でもAI OCRとRPAの組み合わせで入力作業をまとめて省力化している例があります。

AI OCRは「読み取る技術」、RPAは「その後の処理をつなぐ技術」として考えると、導入設計のイメージを持ちやすくなります。

AI OCRを導入するメリット

AI OCRのメリットは、単なる紙の電子化にとどまりません。

実務上の効果としては、まず入力作業の時間削減が挙げられます。

板橋区、長岡市役所、MS&AD事務サービス、日本通運のように、年間ベースで大きな削減時間が確認されている事例もあります。

次に、転記ミスや確認工数の削減です。

とくに申込書や見積書、請求関連書類のように、数字や固有名詞の入力ミスが後工程へ影響しやすい業務では有効でしょう。

さらに、繁忙期対応のしやすさも見逃せません。

大量の紙帳票が一時的に集中する業務では、人員追加だけで吸収する運用に限界があります。

AI OCRを使うと、処理量の増加に対して人手依存を下げやすくなるため、業務の平準化につながります。

AI OCRを導入するデメリット・注意点

一方で、AI OCRを導入すればすべての帳票処理が完全自動化されるわけではありません。

まず注意したいのは、帳票の状態によって読み取り精度に差が出ることです。

FAXのかすれ、手書きの癖、記入漏れ、斜め撮影された画像などは、どうしても誤認識の原因になります。

また、非定型帳票が多い場合は、読み取りルールの調整や確認フローの設計が必要になることがあります。

そのため、導入効果はOCRエンジンの性能だけでなく、帳票設計、確認手順、後続システム連携の作り方にも左右されます。

加えて、読み取り後の修正を誰がどこまで担当するのかを曖昧にすると、現場の手戻りが増えるおそれがあります。

導入前には「自動化率」だけでなく、「例外処理を含めた全体工数」で見ることが大切です。

自社に合うAI OCRの選び方

AI OCRを選ぶ際は、製品名や知名度だけで決めず、自社業務との相性を軸に確認しましょう。

とくに見ておきたいのは次の点です。

  • 読み取りたい帳票が定型か、準定型か、非定型か
  • 手書き文字やFAX、PDFにどこまで対応したいか
  • 確認・修正画面が現場で使いやすいか
  • RPAや基幹システム、CSV出力、API連携に対応できるか
  • セキュリティ要件に合わせてクラウド型か閉域・オンプレ構成を選べるか
  • 導入支援、帳票追加、運用サポートを受けられるか
  • 料金体系が月額固定、従量課金、ハイブリッド型のどれか

たとえば、自治体や金融のように閉域環境や厳格な管理が必要な業務と、FAX受注や日報処理のように現場展開を急ぎたい業務では、適した構成が変わります。

そのため、製品比較の前にどの帳票を、どの精度で、どこまで自動化したいのかを明確にしておきたいところです。

導入前に確認しておきたいポイント

AI OCR導入前は、機能一覧を見るだけでなく、実運用に近い条件で確認することが重要です。

確認事項は多いため、次のように整理すると進めやすくなります。

  • 自社の帳票サンプルでトライアルやPoCができるか
  • 読み取り精度だけでなく、修正工数まで確認できるか
  • 月額料金に含まれる無料枠や超過課金の条件は何か
  • 課金単位が枚数、項目、範囲、ユーザー数のどれか
  • 帳票追加時の設定費やテンプレート費が別料金か
  • RPAやAPI連携が別料金になるか
  • 年額契約、最低利用期間、自動更新、中途解約条件があるか
  • 監査ログ、マスキング、保存要件などセキュリティ面に対応できるか

また、現場で実際に発生する例外処理を確認しないまま導入すると、期待したほどの効率化につながらないことがあります。

読み取り精度が高く見えても、確認作業に時間がかかれば全体最適にはなりません。

そのため、PoCでは「何枚読めたか」だけでなく、「最終的に何分短縮できたか」を見ると判断しやすくなります。

AI OCRの費用感

AI OCRの費用は、クラウド型か、閉域・個別構成を含むか、また月額固定か従量課金かによって変わります。

公開情報をもとにすると、クラウド型では次の価格帯が一つの目安です。

費用項目 費用相場 条件・補足
クラウド型AI-OCR 初期費用 0円〜20万円 クラウド型SaaSの一般的な導入相場。無料のサービスも多いが、上位プランや導入支援で費用発生あり。
クラウド型AI-OCR 月額基本料 3万円〜5万円 公開料金の主要価格帯。主要サービス比較で30,000円帯に集中。
クラウド型AI-OCR 月額基本料(大規模利用含む) 3万円〜20万円 エントリーから大規模・高機能プランまで含めた業務利用向け全体レンジ。
従量課金(1枚あたり) 10円〜30円/枚 枚数課金型の典型単価。無料枠や基本料金の有無、帳票種別で変動。
従量課金(項目・範囲単価) 0.5円〜3円/範囲 項目・範囲ごとの課金。請求書の金額・日付・取引先名などの読み取り指定に適用されるケースあり。

金額が変わりやすい要因としては、帳票の種類、読み取り枚数、手書き対応の有無、RPAや外部システム連携、導入支援の範囲などがあります。

見積もり時には、初期費用に設定やトレーニングが含まれるか、月額内の無料枠は何か、超過課金の単位が枚数か項目か、帳票追加時の費用が別かを確認しておきましょう。

とくに繁忙期だけ処理量が増える業務では、平常月の料金だけでなくピーク時の課金条件まで見ておく必要があります。

よくある質問

Q.1 AI OCRは手書き文字にも対応できますか?

対応できるケースは多いですが、すべての手書き文字を高精度で読めるとは限りません。文字の癖、記入欄のはみ出し、かすれ、解像度、FAX品質などで精度は変わります。導入前に自社帳票でトライアルし、読み取り率だけでなく修正工数まで確認するのが安全です。

Q.2 AI OCRはRPAと連携しないと意味がありませんか?

必須ではありません。紙やPDFの文字をデータ化するだけでも入力時間の削減効果は期待できます。ただし、読み取り後に基幹システム登録や通知、承認依頼まで自動化したい場合は、RPAやAPI連携を組み合わせた方が効果を大きくしやすいでしょう。

Q.3 AI OCRの導入費用はどれくらいですか?

公開情報ベースでは、クラウド型の初期費用は0円〜20万円、月額基本料は3万円〜5万円が主要価格帯です。大規模利用や高機能プランを含めると月額3万円〜20万円程度まで広がります。さらに、枚数課金や項目課金が加わる場合もあるため、課金単位と無料枠の確認が重要です。

Q.4 AI OCRを導入する前に何を確認すべきですか?

読み取りたい帳票の種類、定型か非定型か、手書き対応の必要性、読み取り後の確認フロー、RPAや業務システムとの連携方法、課金条件、セキュリティ要件などを確認しましょう。とくにPoCでは、精度だけでなく実際の工数削減効果を見ることが大切です。

Q.5 クラウド型AI OCRのセキュリティは問題ありませんか?

一概に問題ないとも、問題があるとも言えません。取り扱う情報の機密性や社内規程によって求める条件が異なるためです。自治体や金融のように厳格な要件がある場合は、閉域網対応、アクセス制御、監査ログ、データ保存場所、マスキング機能などを事前に確認する必要があります。

AI OCRを自社業務に活かすための視点を持とう

AI OCRを検討するときに大切なのは、「AIで読めるか」だけでなく、どの帳票業務のどの工数を減らしたいのかを明確にすることです。

実際の事例を見ても、自治体の申請処理、保険の申込書、FAX受注、日報、見積書入力など、成果が出ている領域はかなり具体的です。

また、同じAI OCRでも、手書き対応の重視度、RPA連携の必要性、閉域環境への対応、確認フローの作り方によって適した導入形態は変わります。

そのため、まずは自社で扱う帳票を棚卸しし、対象帳票の種類、月間処理量、後続システムとの連携要件、人手確認の許容範囲を整理してみましょう。

そのうえで、トライアルやPoCを通じて、自社帳票での精度と全体工数の変化を確認すると、導入判断を進めやすくなります。

自社だけで要件整理や製品選定、連携設計まで進めるのが難しい場合は、AI OCRや業務自動化に詳しい専門家へ相談するのも現実的な選択肢です。

エラビサキでは、AI導入支援会社の対応領域・提供形態・実績・料金などを整理し、自社の条件から発注先候補を比較できるデータベースを構築していきます。

類似投稿